NUNOUS SUSTAINABILITY JOURNAL

星野リゾート銀座WESTオフィス様

本オウンドメディアでは、セイショク株式会社が開発した環境系新素材「NUNOUS🄬」をご採用頂いたクライアント企業様とデザイン設計企業のご担当者様それぞれに、現在取り組まれているSDGsやサステナブルな事例のご紹介や、その背景にある未来への想いをインタビュー・掲載させて頂き、現在NUNOUSの導入をご検討されている方々に向けて、持続可能なより良い社会にするための活動の参考にして頂けるよう発信して参ります。

今回の撮影に協力して下さったのは

星野リゾート銀座WESTオフィス
住所 :東京都中央区銀座1-2-3 西京橋ビル2階
電話番号:050-3537-5242

今回お話を伺った方のご紹介

  • 石川智也さん 星野リゾート 国内企画開発グループ 新事業推進ユニット プロジェクトマネージャー(一級建築士、不動産鑑定士)
    2018年 ㈱星野リゾート 企画開発ユニット(当時)に入社。新築ホテルの開発、既存ホテルの再生などの企画開発業務を担当した後、 2021年より新事業推進ユニットにて、新規案件のアクイジション等を担当。

  • 井上裕史さん ㈱乃村工藝社  デザイナー(一級建築士)
    2007年に乃村工藝社へデザイナーとして入社。近年ではホテルや旅館などの宿泊領域、企業ショールームなどの空間コミュニケーション領域、文化施設の展示領域等、幅広い領域で設計及びデザインを行う。

星野リゾート様 企業概要

星のや軽井沢

(石川智也さん)「旅を楽しくする」を掲げ、国内外60施設(国内56、海外4)を運営しています(2022年8月末時点)

現在の運営拠点は、独創的なテーマが紡ぐ圧倒的非日常「星のや」、ご当地の魅力を発信する温泉旅館「界」、自然を体験

するリゾート「リゾナーレ」、テンションを上げる都市ホテル「OMO(おも)」、ルーズに過ごすカフェホテル「BEB(ベブ)」の5ブランドを中心に施設を展開。

https://www.hoshinoresorts.com/

㈱乃村工藝社様 企業概要

(井上裕史さん)1892年の創業以来、商業施設、ホテル、ワークプレイス、博覧会、博物館などのさまざまな空間の総合プロデュース企業として、全国9拠点を展開し、プランナー、デザイナー、プロダクトディレクターなどの専門職が総計1,000名以上(グループ全体従業員数約2,500名)在籍しています。創業から130年以上にわたり培ってきた総合力とデジタルテクノロジーを活かし、地域活性化をはじめ社会課題の解決につながる空間価値の提供で人びとに「歓びと感動」をお届けしています。現在、事業を通じて持続可能な社会の実現のためのソーシャルグッド活動を推進。

https://www.nomurakougei.co.jp/

現在の星野リゾート様のSDGsやサステナブルなお取組みはいかがでしょうか?

(石川智也さん)

星野リゾートの前身である星野温泉旅館では、1917年に水力発電を開始するなど、SDGsという言葉が生まれる前から「環境経営」に注力してきました。創業の地である軽井沢では、現在も施設で必要なエネルギーの70%を自然エネルギーで賄っています。更に施設で出るゴミを28種類に分別し、再資源化するゼロ・エミッションの活動も継続しています。

私たちは全国に様々な施設を運営していますので、施設を運営する上で重視しているのは、CSV(Creating Shared Value)という考え方です。地域や施設ごとに課題は様々ですが、地域の実情に合わせた活動をしながら、社会性と収益性を両立さえることが重要だと考えています。その例で言えば、「星のや竹富島」では海水淡水化装置を導入しました。生活用水を石垣島から送水している竹富島では、水資源は限りあるものです。ホテルで自給することで、島への影響を低減するだけでなく、ペットボトルの削減にもつながっています。このような活動を今後も地域の課題を見据えながら展開進めて行こうと考えております。

現在の㈱乃村工藝社様のSDGsやサステナブルなお取組みはいかがでしょうか?

(井上裕史さん)

乃村工藝社グループは事業を通じて社会の課題を解決し、持続可能な社会の実現に寄与するソーシャルグッド活動を推進しています。経営理念「人間尊重に立脚し、新しい価値の創造によって豊かな人間環境づくりに貢献する」に基づき、当社グループが強みとする「環境」「地域」「文化」「人」の4つのテーマを複合しながら、空間とそこで過ごす人びとを起点にしたヒューマンスケールで社会全体に幸せなインパクトを生み出すことを目指しています。

具体的な活動としましては、これからの時代、企業が社会的な責任を果たしていくために、自社だけではなく社外組織と連携をしながら持続可能な社会をつくっていくことが求められています。当社は社外パートナー様とプロジェクトを通じてソーシャルグッド活動を推進しています。活動方針や、社外パートナーとともにプロジェクト発表した「ソーシャルグッドウィーク」(当社主催)は以下からご覧いただけます。

https://www.nomurakougei.co.jp/news/detail/543

https://www.nomlab.jp/jp/nomlog/tag/%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%82%B0%E3%83%83%E3%83%89

NUNOUSをなぜご採用頂けたのか?どこに魅力を感じられましたか?

(石川智也さん)

サンプルで拝見した際、シンプルな言葉ですが、NUNOUSはカッコ良く、質感もとても良いと感じました。

リサイクル素材・アップサイクル素材というと、その意義に重きが置かれて、デザイン性のないものが多い印象ですが、NUNOUSは洗練された印象があり、布素材でかつアップサイクルのストーリーもありながら、木の年輪を思わせる見た目や触った時の質感の温かみがあり、是非採用したいと思いました。また、布を積層圧縮して作られている工法と、木感の見た目との大きなギャップも印象的でした。更に言うと、アパレル製品などの廃棄問題が叫ばれている事を理解していたので、その社会問題にまっすぐに答えている点で意義を理解しやすかったです。

(井上裕史さん)

サステナブル素材を導入した理由としては、廃棄する物を減らしていきたい。サステナブルを身近な意思付けのために、星野リゾート様のステークホルダーへ、その輪が広がっていけば良いと思っています。また、初めてNUNOUSを拝見した時、特に塊の素材は見た目も、触り心地も他では見ることができない美しさと質感が備わっており、大変面白い素材だと感じました。更にスライスしてみないと柄の出方が分からない、2つとして同じものができないという面白さに新しさと魅力を感じました。

導入後のご感想は?

(星野リゾート石川智也さん)

導入後は、イメージサンプルと同じようにあがり、オフィスにも溶け込んでおり、大変満足しております。

また、昨今SDGsが話題ですが、打合せのテーブルに採用することで、アイスブレイク的に来客者(投資家様やデザイナー様、金融機関様など)に、捨てられている布から作られている意外性などを説明できることも良いと思いました。

(井上裕史さん)

素材の表情が豊かで、とても良いアクセントになっていますね。具体的には「和の表情」が上手く出たと感じています。

今回提供して頂いたNUNOUS SKINは、本来元の原料が企業ユニフォームになる生地なので「和」ではないはずなのに、こちらのテーブル群の中で

は1番「和」が表現できたのではと思い驚いています。

汚れの件は心配でしたが、本日見ても汚れてもいないですし、手触りは良く、見た目も有機的なところがとても気に入っています。

ご提案頂いた当時は、「樹脂部分はエコロジーであったら魅力が増すのに・・・」と思っていましたが、本日お話を伺うと、現在は、サトウキビの不可食部分からできた自然由来の樹脂に改良されたようなので、よりエコロジーなものへと昇華され、更に提案しやすいものになりましたね。ご採用頂ける機会が今後益々増えるのではないでしょうか。より環境に配慮したモノづくりを進めているということは、もっとアピールされた方が良いと思います。

デザインには、ストーリーが生まれる地元の自然素材などを使うなど地産地消で極力できるようにしています。そういう意味では、NUNOUSはその土地や企業、ブランド由来の布を原料に「オリジナルNUNOUS」ができるということでもあるので、クライアント様の要らなくなった布、捨てられてしまう布から企画をしたら、ユーザーに寄り添ったものへ生まれ変わり、モノを大切にする企業姿勢なども示せるのでしょうね。

星野リゾート様の今後向かうべきSDGsやサステナブルの展望、力を入れていくお取組みについてはいかがですか?

(石川智也さん)これからも地域と施設の実情に合わせた持続可能性の高い運営を行っていきます。

環境経営やエコ・ツーリズムの取組、伝統工芸の活用をはじめとした地域魅力の発信、地域の方や企業との連携、フラットな組織文化に代表されるスタッフの幅広い活躍の場の提供など、持続可能な観光産業の実現という観点から様々な取組みを継続していきたいと考えています。その中でもまた、NUNOUSⓇを使える機会があれば是非、使っていきたいと考えております。

乃村工藝社様の今後向かうべきSDGsやサステナブルの展望、力を入れていくお取組みについてはいかがですか?

(井上裕史さん)ソーシャルグッド活動は、お客様の事業を通してソーシャルグッドを進める事業と、自社による投資や社外組織と共創し進める事業、2つの領域で複数の施策を同時展開します。新しい仕組みと繋がりをつくり出し、ゼロからプラスを生み出す事業を通した社会貢献を目指します。

一例として、ソーシャルグッドに関する社員一人ひとりの意識を高め、「新しい価値の創造」に挑戦するマインドを育んでいくことを目的に、今後、ソーシャルグッドな事業アイディアを社内募集し具体化するインキュベーションプログラムを開催予定です。社員が自ら考えサステナブルな未来づくりに向けてソーシャルグッドアクションを起こすきっかけの場とし、社会課題の解決と事業性の両立による新たな「歓びと感動」の価値創造を社会全体に波及させていきます。

編集後記

今回のインタビューで非常に興味深かったのが、東京オフィスの拡張に際して、この施設では、「出来る限り古いものを活かしながら新しくしたい!」のコンセプトのもと、前の1964年の東京オリンピック開催時に建造された首都高の橋脚自体をアートに変えるという取組みがされていました。

「従来あったものを活用する」というコンセプトのもと、星野リゾート様のシンボル=「月に見立てたアート照明」というアイデア。オフィスの中から見える首都高の橋脚の両サイドと正面を塞いで、星野リゾート様の家紋「月星」や同居するグループ会社のヤッホーブルーイングのシンボルである「よなよな月」に見立てた素敵なアート照明。単に古いものを新しく作り変えてしまうのではなく、古いものを極力残しながらデザインやアイデアで新しく、美しいものへと昇華させる企業姿勢がまさに体現されていると感じました。全ての素材がストーリーを語れるこだわりのものをご使用され、来訪者を驚きと心地よさでお迎えするホスピタリティ溢れる星野リゾート様らしい空間であると思いました。

国内外の多くのファンから熱烈な共感を集め成長する星野リゾート様東京オフィスに、乃村工藝社様のコンセプトをデザインに落とし込む力と相まった、こだわりの空間を目の当たりにしました。

地域を大切にした考え方は、星野リゾート様が普段から取り組まれている「地域の魅力を伝える事業」、多くのファンを集めて、人だけでなく、環境も大切に考える。そして資源を大切にする企業であることが、東京オフィスを訪れただけでも十分に体感することができました。

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