NUNOUS SUSTAINABILITY JOURNAL

富士通株式会社様×コクヨ株式会社様

本オウンドメディアでは、セイショク株式会社が開発した環境系新素材「NUNOUS®」をご採用頂いたクライアント企業様とデザイン設計企業のご担当者様それぞれに、現在取り組まれているSDGsやサステナブルな事例のご紹介や、その背景にある未来への想いをインタビュー・掲載させて頂き、現在NUNOUSの導入をご検討されている方々に向けて、持続可能なより良い社会にするための活動の参考にして頂けるよう発信して参ります。

今回の撮影に協力して下さったのは

場所:富士通川崎工場
住所:〒211-8588 川崎市中原区上小田中4-1-1

今回お話を伺った方のご紹介

  • 富士通㈱川崎工場ワークプレイス管理部長 松本行治さん

  • 富士通㈱川崎工場ワークプレイス管理部  三橋麻未さん

  • コクヨ㈱ファニチャー事業本部 スペースソリューション本部第3部 須賀真紀子さん

  • コクヨ㈱ワークプレイス事業本部 ものづくり開発本部 シーティング開発部 品川グループ 青山友海さん

富士通㈱様の企業概要をお聞かせ下さい

(松本行治さん)
1935年に日本で創立して以来、当社は技術力を発揮し、常に革新を追求してきました。世界をリードするDXパートナーとして、信頼できるテクノロジー・サービス、ソリューション、製品を幅広く提供して、お客様のDX実現を支援します。同時に、私たちは国連の持続可能な開発目標(SDGs)への貢献に向けて、デジタルの力によって業種間の垣根を越えたエコシステムの形成をリードし、共感していただけるステークホルダーの皆様とスケールある価値創造に踏み出していきたいと考えます。従業員数124,000人(2024年3月末日現在)

現在の富士通㈱様のSDGsやサステナブルなお取組みについてはいかがでしょうか?

(松本行治さん) 
2015年に国連で採択された持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)は、世界全体が2030年までに達成すべき共通の目標です。富士通のパーパス「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていくこと」は、SDGs達成への貢献を社内外に約束するものです。富士通は、長年にわたりテクノロジーを通じて社会に価値を提供してきたグローバル企業として、社会の変革に主体的に貢献したいと考えております。世界をより持続可能にするために、社会に対して、より良い、かつスケールあるインパクトを与え、自社も持続的に成長していくことを目指しています。富士通は、SDGsの達成に貢献するため、富士通自身の経営をサステナブルに変容させるグローバルレスポンシブルビジネス(GRB)の取り組みとともに、ビジネスを通じた社会課題解決を目指す新事業ブランド「FujitsuUvance」を2021年に発表し、取り組みを進めています。


設計ご担当、コクヨ㈱様の企業概要と SDGsやサステナブルなお取組みについてお聞かせ下さい

(須賀真紀子さん)
1905年創業。「はたらく」「まなぶ」「くらす」が、より創造的に、快適になる空間を提案するための、モノとコト、サービスを含めた事業を展開しております。企業理念「be Unique.」のもとに創造性を刺激し続け、世の中の個性を輝かせる事を推進しています。2021年自社ビルのリニューアルを実施し、グッドデザイン金賞を受賞致しました。

(青山友海さん)
その上で、2022年に今までのサステナビリティの取り組みを整理し、経営課題として捉え直した5つのマテリアリティとして発表しました。「社内外のWell-beingの向上」「森林経営モデルの実現による事業領域拡大」「気候危機への対応」「循環型社会への貢献」「自然共生社会への貢献」これらを事業活動と社会貢献活動を統合することにより、事業を通じて持続可能な社会を牽引することを宣言しています。その内容は、間伐材の有効利用を目的とした森林保全「結の森プロジェクト」から、社会のワークライフバランスの向上まで多岐にわたっています。

NUNOUSをなぜご採用頂けたのか?どこに魅力を感じられましたか?

(三橋麻未さん)
2年間でオフィス15フロアの改装を構築する際、富士通のパーパスを感じられるアート作品を各フロアに作成いただきましたが、川崎工場の本館最後となるアートは、最初から一緒にオフィスを構築してきたコクヨの須賀様にお願いしたいと相談した所、快く引き受けてくださいました。私たちがオフィスで働く従業員に伝えたいメッセージを汲み取り、ご提案してくださった素材がNUNOUSでした。はじめて素材を見せていただいた瞬間から、どこにもない不思議な見た目とアップサイクル品であるという事で心惹かれました。世界に1つしかない作品できると思い、とてもワクワクした事を覚えています。

(須賀真紀子さん)
これまでも、富士通様のオフィス設計に関わらせていただき、各フロアごとに異なるアート作品を配置していました。様々なアーティストの方に直接絵を描いていただいたり、オブジェを作成いただきました。今回は弊社チームでアート製作をさせていただけるという運びとなり、折角ならばと今までに見たことのないようなインパクトのある素材、尚且つ富士通様の企業理念に沿ったSDGsを意識するような素材を採用したいと考えました。柔らかい色味に対し、勢いのある絵柄が混ざっていてかっこいいなと感じています。

(青山友海さん)
富士通様はパーパスとともにUvanceの中でサステナブルな社会に貢献されるということをちょうど発表されたところでした。そのため今回はサステナブル素材を使ってアートを製作したいと考えていました。その中でNUNOUSを採用したのは再生利用とは思えない美しい模様と開発背景です。外観は見ての通り、二つとない柄が際立つ柔らかな色合いで、サンプルを見てすぐに使ってみたい、と思いました。また姫井さんから共有いただいたNUNOUS紹介動画の中で、実際の制作過程を拝見させていただき、想像とは異なった生産過程(圧着をスライスしていること)に驚きました。自分自身ものづくりに従事していた経験もあるため、ここまでこだわって作るということだけでも大変魅力のあるプロダクトだと感じています。

導入後のご感想は?

(三橋麻未さん)
富士通グループのパーパスを、共に手を取り合い未来へ羽ばたく連鶴(れんづる)で表現いただきましたが、そこに、NUNOUSを採用させていただくことで、モチーフ・素材両面から「世界をより持続可能にしていくこと」を表現できたと感じています。

(須賀真紀子さん)
世の中にあるサステナブル素材には、それぞれに特徴的な要素があり見た目も素敵ですが、NUNOUSを使ったアートに触れることで、製品がつくられた背景や、自分ができることを考えてもらうキッカケになれば良いなと感じています。富士通様だけでなく、自分自身もそうでありたいと感じています。

(青山友海さん)
NUNOUSをアートに入れるにあたり、私たちの制作時にも柄選びや配置なども相談させていただき、アップサイクルというだけでなく納品までこだわった一連の工程によって納得する作品ができました。他フロアにも同様にあるオフィス内アートと並んで、富士通の従業員の皆様の意識付けの一助になれば幸いです。

富士通㈱さまが今後向かうべきSDGsやサステナブルの展望、力を入れていくお取組みについてはいかがですか?

(松本行治さん)
冒頭、お伝えした「Uvance」はお客様と一緒に社会課題の解決に取り組むビジネスモデルで、サステナブルな取組とお客様・富士通双方のビジネス成長の両立を図るものです。「Uvance」を通じて、富士通のパーパス実現を目指しています。

コクヨ㈱さまが、今後向かうべきSDGsやサステナブルの展望、力を入れていくお取組みについてはいかがですか?

(須賀真紀子さん)
私もメーカーに勤めている以上、モノをつくり、捨てるということを日々繰り返しています。まだ使えるのにな…と思うこともありますが、快適な使い心地を常に感じていただけるよう、製品のアップサイクルを考えていきたいと感じています。他にも、少し細かい視点になりますが、サステナブル素材は比較的重さがあるように感じています。軽くて環境に優しいという製品が増えれば、設計者の活用の幅がより広がると考えています。

(青山友海さん)
リサイクルがダウンサイクルからアップサイクルへと移行していくように、循環すること、持続可能であることが‘より良くなる’という意味で捉えられるような変化を期待しています。私は生産者として単に資材の話だけでなく、長く使えることを目指すことで、愛着が増し、結果的に価値を向上に繋がることを目指しています。

編集後記

2年の歳月と、15フロアに及ぶ大改装のBIGプロジェクト、富士通㈱川崎工場さまの、最後の改装フロアでの壁面アート作品に、躍動感のある「連鶴(れんづる)」をご選定。その力強く羽ばたく羽の部分に弊社「NUNOUS®(ニューノス)」をご採用頂きました。
ちなみに「連鶴(れんづる)」とは、1枚の和紙に切れ込みを入れ、正方形をいくつも作り、それを折ることで、2羽から最高99羽まで繋がった鶴を折れるのだそうで、230年前近くの江戸時代、三重県桑名市にある長圓寺の住職・魯縞庵義道(ろこうあんぎどう)が考案した鶴の折り方のようです。
連鶴によって表現された想いは「手と手を緩やかに繋ぎ、一緒に羽ばたく」=「より良い社会にしていこうという協創の想い」が表現されているのを感じました。「一緒に」の相手は、「従業員様同士」だけでなく、手を繋ぐお相手が「お客様や社会」に対してとも解釈でき、新時代のオフィス空間にだからこそ、改めて大事な「人や社会との繋がり」を意識させられるものにされていました。
未来へ向かって世界に羽ばたく富士通㈱さまらしさをコクヨ㈱さまが表現されていました。

インタビュー冒頭から弾けるような素敵な笑顔で終始お話頂いた富士通㈱の三橋さん。上司の松本さんと重圧の中で成し遂げた「富士通の理念を表現しながらも従業員さまが働きやすいオフィス空間づくり」を、2年間協働してきた戦友のコクヨ㈱須賀さん、青山さんを前に、数々のご苦労や思い出を振り返られていました。

コクヨ㈱須賀さん、青山さんから富士通㈱さまにご提案する前、NUNOUSにお問い合わせ頂き、「クライアント様に説明する為に事前しっかり理解したい!」との想いを受け、東京の展示会場でお打ち合わせさせて頂きました。限られた時間の中でしたが、設計担当の方に素材の特長とストーリー、そして作り手の想いを十分お伝えさせて頂きました。コクヨ㈱須賀さん、青山さんの新素材NUNOUSをデザインに落とし込む力で、富士通㈱さまにも大変気に入って頂けていました。

日本を代表する総合エレクトロニクスメーカー、富士通㈱川崎工場さま。設計ご担当のコクヨ㈱さまは、文房具やオフィス家具メーカーとして有名なだけでなく、オフィスや商空間設計なども数多く手がけ、クライアントさまからそのデザイン力も定評です。両社の協業から生み出される価値は、新しい働き方に身を置きながらも、休息する従業員さまに「人と人、人と社会との繋がりを感じさせられる」温かみのある素敵な作品でした。そんなステキなメッセージ性の高いアートワーク素材にご採用頂き、我々も誇りに感じています!

JOURNAL一覧へ

個体差の例

規格・仕様について

材料になる布について

製品の製造について

製作期間について

色柄や風合いについて

設計、デザイン、使用上のご注意

キズや汚れの様に見えるものについて

加工性について

NUNOUS の模様について

バイオポリマーについて

製造時の廃材について